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Comet Lake-Sの電力と冷却とクロックの話

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錦です。

Comet Lake-Sは、ブーストの方法が最大3つ用意されているとされています。ブーストクロックというと、シングルコアのブーストクロックの話になりますが、今回はその話です。

3つのブースト

3つのブーストは、普通のブースト(Turbo Boost 2.0)と、Max Turbo 3.0(Turbo Boost Max 3.0)Thermal Velocity Boostが用意されています。

普通のブーストは、シンプルにこれまでのターボブーストと同じです。ただ、Coffee Lake Refreshからブーストの強化が見られており、リークされている情報からComet Lake-Sでも強化がなされていることがわかっています。

Max Turbo 3.0は、上位のCPU、例えばCoreXやワークステーション向けのXeonに採用されているブーストの方法です。通常のブーストに加えて仕様に策定されているクロックです。これは、ソフトウェアとハードウェアで処理を最適化し、搭載されるコアの中で最速のコアを特定し、それに高負荷の処理を割り当てることで、他のコアも合わせて最適化を行います。この最適化にはクロックの向上も含まれています。

Thermal Velocity Boostは、温度と電力に余裕があるときにクロックを向上させるものです。Max Turbo 3.0に比べてクロックが高くなるのも特徴です。

例を上げるとすると、Core i9-10900Kでは、通常時のブーストで5.1GHz、Max Turbo 3.0で5.2GHz、Thermal Velocity Boostで5.3GHzに到達するとされています。

調節

ターボブーストについて、家電量販店などでは「性能の調節」と表現されていますが、そのとおりになっています。

今回の場合、冷却性能と電力に余裕があれば、どんどんクロックが上がっていき、10900Kの場合は最大5.3GHzまでクロックが向上します。

Comet Lake-Sの上位アンロックモデルの末尾Kのi5-10600K、i7-10700K、i9-10900KはTDPが125Wになる事がわかっています。ただ、cTDPは95Wに下げれるため、これまで通りの冷却でも使えるちゃ使えると思われます。というか、Core SレベルでcTDPを設定するということは、その使い方を前提にある程度性能が出るように設計されているものと見られます。流石に、Max Turbo 3.0やThermal Velocity Boostというブーストすることはできないと見られますが、通常のブーストである5.1GHz到達自体は可能と見られます。

何が言いたいかと言うと、TDPが上がる 冷却性能が重要 と噂されていますが、実際にはこれまでどおりの冷却性能でもこれまで以上の性能は出るということのようで、そこからさらに性能を上げるにはTDP 125Wとか、それ以上の冷却機構が必要だよということのようです。

cTDPによる性能が以下ほどかという情報はまだ出てないんですけどね。