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Navi31はマルチチップレット構成になり160CU 10240コアになる レイトレも強化~ RDNA 3のRadeon RX 7000シリーズに採用か

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錦です。

VideoCardzによると、Navi31 GPUはマルチチップレット構成(MCM)になり、最大10240コア搭載する可能性がある事がわかりました。

Navi31

Navi31自体は、昨年すでにmacOSの内部コードからリークされていました。

今回のリークはNavi31の詳細な仕様になります。

MCM構成は、AMDのZen 2のように、一つのGPUに2つ以上のGPUダイを搭載するというパッケージ方法です。NVIDIAのHopperアーキテクチャでもMCMが採用されると見られている他、IntelがXe-HPで「タイル」と呼ばれる似たような構成を取ることが明らかになっています。AMDNVIDIAIntelがそれぞれ採用すると見られていることから、MCM構成は次世代のGPUのパッケージング技術になることが期待されています。ちなみに、HopperとXe-HPはどちらもデータセンター向けやHPC向けのGPUになっています。Navi31はどのようなGPUに採用されるか定かではありませんが、コアの命名Radeon RX 7000シリーズに採用される可能性もあります。macOSからリークが見つかったことを考えると、コンシューマー向けにもNavi31が採用される可能性もあります(Mac ProのMPXモジュールの可能性もあり)。もしも、コンシューマー向けであるならば、Radeon RX 7000シリーズになる可能性が高いです。

MacAMD GPUの話が出てきたので少し脱線。余談にはなりますが、Apple Siliconが登場した後も、しばらくの間はdGPUとしてAMD GPUが採用されるそうです。CESでAMDから公式な発表がありました。

Kepler氏が今年の頭に投稿したツイートによると、Navi31には2つの80CUチップレットを搭載しており、合計160CU搭載しているようです。RDNA 3でも1CUあたりのSP数が64SPであることとすると、Navi31のSP数は10240コアになります。この情報を元にWccftechが1800MHz駆動を仮定した計算を掲載しており、これによるとFP32(単精度浮動小数点)性能が36.8TFLOPSになる模様です。


RDNA 2では、GPUの素(DLSSなし)の性能でNVIDIAのAmpere GPUを上回りましたが、やはりNVIDIAの真の実力はDLSSのような機械学習機能を使った性能です。AMDもこのDLSSに相当する機能の開発に取り組んでおり、今後のAMD GPUにも採用されると見られます。特にRDNA 2でもいくつかのゲームタイトルで似た機能が有効になるそうです。ただ、RDNA 2にはNVIDIATensorコアにあたるコアは搭載されていない(=機械学習を専門で行うアクセラレータがない)ので、性能自体はそこまで期待できるものではありません。Navi31で、Tensorコアのようなコアが搭載されるかどうかは不明ですが、AMDがこれについての何らかの開発を行っていることは確かなようです。

また、RDNA 2の機能としてレイトレーシングのハードウェアアクセラレータがありますが、これはNVIDIAのRTコアに完敗しています。しかし、Underfox氏がAMDのMCM GPUと次世代レイトレーシングパイプラインを調整する新しいコマンドプロセッサとの間でワークロードを同期する特許を申請していることを発見し、ツイートしています。

この技術がどのGPUに採用されるかはわかりませんが、Navi31のリークと合わせると、RDNA 3から採用される可能性もあります。

RDNA 3がいつ発表されるかはまだ明らかではなく、2021年はおそらくRDNA 2の拡充がメインの年になり、もしも年内に発表されたとしてもかなり後半になることが予想されます。