錦です。
NVIDIAが先日発表した「CMP HX」シリーズですが、採用されるGPUコアがわかりました。
VideoCardzからの情報ですが、ボードメーカーからの情報によると、CMP HXシリーズのうち「90HX」のみAmpereベースのアーキテクチャを採用し、「30HX」「40HX」「50HX」はTuringベースになっているとのことです。
Ampereベースの90HXのみが8nmで製造され、Turingベースの下位3モデルは12nmで製造されます。全モデルが8nmで製造されないのは、マイニング需要によるGeForceの供給不足対策のシリーズなので、現在メインとなっているSamsung 8nmラインを圧迫しないようにするための対策なのでしょう。個人的には、マイナーが苦言を呈するのは仕方のないことではあります(が、それがNVIDIAの考えであり、ゲーマーの願いなのだから本当にCMP HXを使ってほしい)。
採用されているGPUコアは、30HXがTU116-100、40HXがTU106-100、50HXがTU102-100、90HXがGA102-100となっています。
30HX | 40HX | 50HX | 90HX | |
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GPUコア | TU116-100 | TU106-100 | TU102-100 | GA102-100 |
イーサリアムハッシュレート | 26MH/s | 36MH/s | 45MH/s | 86MH/s |
消費電力 | 125W | 185W | 250W | 320W |
電源ピン | 1x 8pin | 1x 8pin | 2x8pin | 2x8pin |
メモリ容量 | 6GB | 8GB | 10GB | 10GB |
発売時期 | 第1四半期 | 第1四半期 | 第2四半期 | 第2四半期 |
ちなみに、GA102やTU102は、RTX 3090やRTX 3080、TITAN RTX、RTX 2080 TiのようなハイエンドGPUに採用されるコアのカットオフ版になっています。
CMP HXシリーズでは、マイニングに最適化するために電圧や消費電力を抑えており発熱量はゲーミングGPUよりはるかに小さいです。それに加えてディスプレイ出力も無いので、カスタムカードの設計はかなり簡素化されています。
マイニングGPUについて、マイナーからはかなり苦言が多く呈されているそうです。それは仕方のないことなのですが、NVIDIAからすればGeForceの本来のターゲットであるゲーマーに届かず、マイナーに流れてしまっているのは本望ではないのでしょう。NVIDIAとしてはゲーム用に作っているのでドライバなどでゲーム用の機能を開発しているにも関わらず、ゲーマーが使えないという状況をどうにかしたかったのでしょう。
これについては、NVIDIAの考えも、マイナーも考えも正しいような気がするので答えのない話題です。ただし、NVIDIAがそう考えるなら、ユーザーはそうするしか無いのだと思います。