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Intel、2023年にIntel 7nmで製造される初の消費者向けCPU「Meteor Lake」を発売することを明らかに ~ タイル構成で一部は外部に製造を委託する可能性

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錦です。

IntelはMeteor Lakeの存在と一部の仕様を明らかにしました。

Intel 7nm

Intelの7nmプロセスの開発は難航しているとされていていましたが、今は順調に進んでいるとのこと。Intel 7nmはEUVが前提になっているとのこと。14nmから10nmへの移行についても今年第3四半期にはクライアントPCの大多数が10nmに移行する見通しであることを明らかにしました。Intelの微細化は若干つまずきがありましたが、今はほぼ解決していると見ていいのでしょう。

同社は、Intel 7nmがつまずいていた理由としてEUVの遅れと明らかにしました。この問題はプロセスルールのアーキテクチャを簡素化することで解決し量産の目処がついたとシています。

Meteor Lake

「Meteor Lake」は、第12世代Alder Lakeの後継になると見られるCPUです。噂ではAlder LakeとMeteor Lakeの間にマイナーチェンジとなるRaptor Lakeが存在する可能性が指摘されていますが、今回は無視します。

「Meteor Lake」はIntel 7nmプロセスを採用する最初の消費者向けCPUになります。現在のようにモバイル向けとデスクトップ向けでシリーズが異なるなんていう状態はとりあえず第11世代で終わるので、モバイルとデスクトップの両方が同時に7nmに移行します。

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この世代からパッケージ方法も変わります。現在のRocket Lake-SやComet Lake-Sなどは、1つのダイでパッケージされていますが、Meteor Lakeでは複数のダイをパッケージするというものに変わります。わかり易い例でいうとZen 2やZen 3のように、一つのCPU上に複数のダイが存在するという状態になるということです。おそらく、CPUやGPU、PCHなどが別々のダイに分けられます。Intelはこれらのダイを「タイル」と表現しています。

そして、Meteor Lakeにおいての7nmの採用というのはこの内「CPU」にあたる「コンピュートタイル」含むいくつかのタイルのみに採用し、一部のタイルにおいてはTSMCなど外部に委託します。このエントリの一つ前の記事で取り上げたとおり、Intelが外部ファウンダリとの提携の加速すると述べていて、これまでIntelが製造していたメインストリームの一部の機構にも外部ファウンダリの最新の技術が生かされることになるのでしょう。

ちなみに、タイル構成にすることによってCPUとGPUなどを別々のプロセスルールで開発することや、組み合わせが容易になります。例えばIntel 7nmのCPUとTSMC 5nmのGPUを組み合わせたりもできます。


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パッケージ方法についての変更はまだあります。Lakefieldで採用された3Dパッケージング技術である「Foveros」も利用されています。これは、平面上に各機構をパッケージするのではなく、3D方向に重ねる形でパッケージする技術です。LakefieldではTremont CPUの上にSunny Coveが配置されたり、GPUがパッケージされたりしています。

今年の年末に登場すると見られている第12世代Alder LakeでもFoverosが採用されることを明らかにしています。

ニュースリリース
via PC WatchVideoCardz