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NVIDIA初のデータセンター向けのCPU「Grace」が発表 ~ Armを採用・900GB/sの転送速度を実現

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錦です。

NVIDIAは昨夜開催されたGTC 2021のKeynoteArmアーキテクチャを採用したデータセンター向けCPU「Grace」を発表しました。

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データセンター向けのCPUとしては同社初の製品となり、NVIDIAGPUと組み合わせることによりより高速な転送が可能になります。

Grace

Graceは数学者のグレース・ホッパー氏にちなんでいます。ホッパー、NVIDIAGPU。つまりはそういうことですね。この話はこの記事の最後で・・・。

CPUのベースになるのはArmとなっています。NVIDIAはArmをソフトバンクグループから買収しておりその技術を使ってCPUを開発する運びとなりました。CPUコアは「Neoverse」と名付けられ、LPDDR5Xメモリと組み合わせることで高電力効率と性能を実現し、これまででは考えられなかったような大量のデータを処理することが可能としています。

「Grace」は、Armの柔軟性を活用されて構築されており、AIやHPCコミュニティにおける技術の多様性という目標を推進しています。同社によると、現行のx86 DGXシステムに比べて10倍高速な1兆パラメータのNLPモデルのトレーニングが可能としています。


「Grace」のキモとなっているのはNVIDIA GPUとの緊密な連携であり、Grace CPUとNVIDIA GPU間の接続には第4世代のNVLinkが採用され、900GB/sの転送を実現し他のCPUに比べて性能を底上げしています。これによって現行の主要なサーバーと比較して30倍高い総帯域幅を実現しました。

その上「Grace」はDDR4メモリと比較して2倍の帯域幅と10倍優れた電力効率を持つLPDDR5Xメモリサブシステムを利用しています。またこのアーキテクチャでは、単一のメモリアドレス空間で統合されたキャッシュコヒーレンスを提供しており、GPUのHBMメモリを組み合わせてプログラムを簡素化できます。


「Grace」を採用したシステムは「ヒューレット・パッカードエンタープライズ」からリリースされ、スイスの国立スーパーコンピューティングセンターと、米国エネルギー省のロスアラモス国立研究所で導入される予定です。2023年の稼働を目剤しています。

ニュースリリース

Source:PC Watch,VideoCardz


「Grace」の名前の由来であるグレース・ホッパー。セカンドネームの「Hopper」の部分もNVIDIAのコードネームではAmpereの後継となるGPUアーキテクチャと言われています。特に「Hopper」はデータセンターや研究機関向けのGPUになるとリークされているところを見るに、GraceはHopperとの組み合わせることが想定されているっぽいですね(そうしか考えられないだろ・・・)。