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Zen 4 CPUは2022年後半に登場する ~ Intel Alder Lakeに対抗する術はなし

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錦です。

昨夜、Zen 3+はキャンセルされたかもしれないというお話をしましたが、今回はZen 4のお話です。VideoCardzによると、リーカーのvegeta氏Twitterで、Zen 4のリリース計画についてツイートしている事がわかりました。

このツイートの内容によると、Zen 4が発表されるのは2022年の9月~10月、発売が10月~11月となっています。Zen 3が昨年の秋頃に登場したことを考えると、2年のブランクが生じることになります。特にZen 3+(Warhol)が本当にキャンセルされたのであれば、Intelに対してAMDはかなり厳しい戦いを強いられる可能性があります。

Zen 4「Raphael」は6950Xなどのシリーズになる予定のシリーズで、現行の「Vermeer」の後継になるはずのものです。以前お伝えしたとおり、RDNA 2 GPUが内蔵される事になっています。既出のリークでは5nmプロセスルールを用いて製造されることが明らかになっており、2世代ぶりの微細化です。

長期のブランク

Zen 3のCPUが登場したのが2020年の10月。Zen 4が登場する予定が2022年の10月。AMDとしては珍しくというか、かなり長い期間のブランクが空くことになります。Intelの計画ではこの間にRocket Lake-S・Alder Lake-Sが投入される予定ですから、Intelの方が優勢になります。

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現在前後の製品のリリース時期(リークと予想含む)

この図を見ていただければ分かる通り、Intelはかなり密に製品をリリースすることがわかりますが、AMDは結構ブランクが空いています。Intel第10世代のときにZen 3が出たあと、Zen 4が出るときにIntelは第13世代まで行っています。特に、これがComet Lake-Sの頃なら良かったんですが、Intelは微細化の進捗について、はるか昔の計画からは遅れつつも、少し前の計画からは前倒しになっており、数年前は足踏み状態だったアーキテクチャの改良も、ここ数年で一気に進むという状態になっています。

特にIntelが10nmを採用し、Golden Cove・Gracemontというbig.LITTLE構成で試合を仕掛けてくる「Alder Lake」に対して、AMDは打つ手が今の所Zen 3の「Vermeer Refresh」くらいしかなく、かなり厳しい戦いを強いられることになりそうです。

ここでZen 3+がキャンセルされたことがかなり謎に近い話になります(TSMCの6nmでなにか問題が起きた可能性も捨てきれませんが)。もしAlder Lake登場のタイミングでZen 3+をリリースできたらAMDの優勢は維持できたでしょうが、Zen 3+は今の所計画から消滅し、完全にZen 4一本化となってしまっているので、AMDとすれば2021年はシェアを落としつつも、2022~3年で一気に勝負を仕掛けるというある種の賭けに出たのかもしれません。実際、Zen 4はZen以来の大規模なアーキテクチャの更新になっていることがリークから明らかになっています。