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12nmのZen 3「Monet」と128コアのZen 4「Bergamo」が登場するとの噂

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錦です。

RedGamningTechとVideoCardz、Moore's Law Is Deadによると、いくつかのRyzenの話が出てきました。

12nmのZen 3 APU「Monet」

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Zen 3は基本的にTSMC 7nmで製造されていますが、「Monet」と呼ばれるコードネームで開発されているZen 3ベースのAPUは12nmプロセスを採用するとのこと。

「Monet」は、Athlon「Dali」の後継になるようで、薄型ノートブック向けのものになっています。ちなみに、「Dali」は「Rave Ridge 2」というコードネームで開発されたZen世代の2コアCPUと3CUのVegaで構成されたAthlonの後継となっていますが、両者ともに構成は変わりません。で、MonetはDaliの後継になるもののようです(一部の情報ではVan GoghがDaliの後継になるみたいな話もありますが、今回の話では関係がないため無視します)。

「Monet」は、Zen 3ベースのCPUとRDNA 2ベースのGPUを搭載したAPUとなっています。Zen 3ベースのAPUといえば「Cezanne」ですが、Monetはそれよりも廉価な部分を保管することになります。CezanneがVegaなのにMonetはRDNA 2なんですね・・・。

構成は4コアのZen 3 CPUと2~4 CUのRNDA 2 GPUになる模様。メモリのサポートはLPDDR4/4Xとなるようです。PCIeのバージョンはわかりません(この世代はGen 3になりそうですが)。

製造プロセスの話ですが、既存のZen 3もRDNA 2もともにTSMC 7nmを採用していますが、MonetではAMD傘下のGlobal Foundriesの12nm LP+プロセスを採用するそうです。内部で製造して、価格を抑えるということなのでしょうか。

128コアのBergamo

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ベルガモって読むらしいですね。イタリアの都市名らしい。Ryzenのコードネームは画家で、EPYCはイタリアの都市の名前がつけられているみたいですね。

さて、こちらはガッツリのEPYCのお話です。Zen 4には2種類のシリーズがあるということになっています。まず、これまで何回か噂として登場したGenoa、そして今回はじめてお伝えすることになるBergamo。ともにZen 4世代のEPYCとなっています。最大コア数だけ先に言っておくと、Genoaが96コア、Bergamoが128コアとなっています。では両者に違いは何でしょうか。

違いを説明する前に、両者の共通の仕様だけ洗います。前述の通りアーキテクチャはZen 4となっています。おそらくプロセスルールはTSMC 5nmとなるのでしょう。Zen 3+はAPU以外がパスされたというふうな情報になっているので、現行のMilanの実質的な後継となります。そして、ソケットもMilanからは変更になりますが「Genoa」と「Bergamo」で共通しており、「Socket-SP5」を採用しています。

ついでパッケージの話。96コアにせよ128コアにせよ、現行のチップレット構成では64コアが最大になるので、チップレットの数とか構成が変わります。噂では8コアCPUチップレットを最大12個または16個搭載することで96コアや128コアを実現することになっています。少なくとも、コア数が64コアより増えればチップレットが増え、その分パッケージもSP3より巨大化することになることは間違いないということです。これまた噂の話ですが、正方形に近いパッケージになるのではないかと言われています。一応、配置の仕方はI/Oダイを挟んで左右に8個みたいな感じですけど。

次に、製品ラインナップの話です。1世代に2つ以上のEPYCシリーズが登場するというのは珍しいので、どのような展開方法になるのかが気になります。例えば、8コア~96コアまでがGenoaになり、それよりも多コアになるものがBergamoになるのか、それともGenoaもBergamoもともに違う分野向けになり少ないコアからハイエンドの96コア/128コアをそれぞれ1から展開するのか。それが気になります。

これについての答えは動画内で出ており、後者の展開方法になるようです。動画によるとGenoaは高クロック・少コア向け、競合製品はIntelのSapphire Rapidsに、Bergamoは低クロック・多コア向け競合製品はAppleやARMなどのクラウド向けSoCということになるとのこと。おそらく、Zen 4以降はGenoaの流れをくむもの、Bergamoの流れをくむものに分かれていくのでしょう。

Ryzen Threadripperの話を少しだけ。Threadripperは基本的にEPYCをベースにしていますが、Zen 4ではおそらくGenoaをベースにすることになりそうです。