錦です。
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)とジェイアール西日本マルニエックス、福山通運の3社は、山陽新幹線で貨客混載輸送を検討していることを発表しました。
貨客混載輸送
貨客混載輸送は、一つの列車で旅客と貨物を同時に輸送するというものです。以前から全国各地で行われてきたものですが、新型コロナウイルスの感染拡大によって、旅客が減少したこともあり、JR東日本も昨年、東北新幹線で鮮魚を運ぶ実証実験を行うと発表しました。その他にもJR北海道が北海道新幹線で、JR九州が九州新幹線でそれぞれ佐川急便と連携して貨客混載輸送を行うなど、新幹線でも実施されてきています。
最近では、大手私鉄の近畿日本鉄道(近鉄)が福山通運とタッグを組み、名阪間を結ぶ特急「アーバンライナー」で貨客混載輸送を実施するなど広がりを見せています。
貨客混載輸送は、鉄道の定時性や高速性というメリットを活かすことができる輸送会社側と、コロナで減った収益を取り戻したいという鉄道事業者がWin-winで行われる事業となっており、かつ環境問題や労働問題にも利点をもたらすことになります。
山陽新幹線
山陽新幹線での貨客混載事業は、新大阪~博多間をJR西日本グループが山陽新幹線で運輸を請け負い、博多駅・新大阪駅と荷主・お届け先間を福山通運が運輸するという流れになっています。
3社は、この貨客混載輸送を事業化するために今後実証実験等をすすめるとしています。
また、この取り組みでは、SDGsの8番「働きがいも経済成長も」、11番「住み続けられるまちづくりを」、13番「気候変動に具体的な対策を」、17番「パートナーシップで目標を達成しよう」に貢献するものとしています。