Nishiki-Hub

国内外のPC/PCパーツ/スマホ/Appleなどの最新情報を取り上げています

HEDT向けのSapphire RapidsはCore XではなくXeonとして登場するらしい 〜 8チャネルDDR5と64レーンのPCIe 5.0をサポートか

f:id:doskokimeil127-dosd:20210324223206p:plain

錦です。

今回はSapphire Rapidsのお話です。Moore's Law Is DeadがSapphire Rapids-Xについて情報を共有しています。

Core X

一般的にコンシューマ向けHEDTラインナップとなるCore Xが最後にアップデートされたのは、Cascade Lake-Sです。世代的に言うと第10世代のはなしであり、未だにその後継。第12世代Alder Lakeがアーキテクチャと仕組み、プロセスルールをメジャーアップデートした中で、コンシューマ向けのメインストリームがCore Xに追いつきつつあり、すでにCascade Lake-Xのプラットフォーム自体が縮小傾向にあるそう。

そうした中で、次期Core Xの話題が以前より数件上がっていました。一番初めの例としては、Ice Lake-SPをベースにCore Xが開発されてるという話でしたがそれはキャンセルされ、第12世代と同世代となるGolden Coveを採用したSapphire RapidsをベースとしたHEDT向けSKUが開発されているということで話がほぼ確定しています。

Sapphire Rapids

Sapphire Rapidsは実質的にAlder LakeのXeon版となっており、CPUにGolden Coveコアを採用します。また、Alder Lake同様、DDR5とPCIe 5.0に対応するプラットフォームとなっており、現行のIce LakeとCascade Lakeを置き換えるものになります。Core Xは、Xeon W 2000番台をベースにしており、Core XとXeon W 2000番台はともによく似た仕様をもっています。

この法則で行けば、Sapphire Rapids-XもXeon W-2300番台とともにCore 12000Xシリーズも登場するということになります。

しかし、Moore's Law Is Deadによると、Sapphire Rapids-Xは「Core X」として登場しないとのことです。


Sapphire Rapidsには2つプラットフォームに分かれていることがわかっています。1つはIce Lake-X(Xeon W 3300)の後継です。こちらは、主にワークステーション向けの中でも上位のワークステーション向けのSKUになるとのことです。もう一つは、Cascade Lake-X(Xeon W 2200/Core 10000X)の後継になるラインナップです。ちなみに、この上位下位というラインナップ構成自体は数年前からXeon Wシリーズでは取られていた製品構成なので、目新しさはありません。

前者の上位Sapphire Rapids Xは、4チャネルまたは8チャネルのDDR5と、112レーンのPCIe 5.0をサポートすると見られており、最大コア数は56コアになるとのこと。TDPも350Wになります。ブースト時の最大クロックは4.0GHzになるそう。

それに対して、後者の下位版は4チャネルまたは8チャネルのDDR5と64レーンのPCIe 5.0、最大コア数は36コアになると見られています。TDPは300W以下になるそう。ただし、オーバークロックに対応し、仕様上の最大クロックは4.5GHzあるいは5.0GHzになるそう。

コア数がかなり違うことから分かるように、上位と下位とでは使われているダイの種類も違いますし、何ならソケットも異なっているはずです。

今回話題にしているのはこの、下位の方であり、上位モデルについてのこれ以上の言及はやめておきます。

CoreXはない

話を戻します。

Sapphire Rapidsでは、Core Xというブランドが廃止されるとされています。といってもそもそもCore Xの裏でほぼ同じ仕様でPCIeやメモリの仕様が強化されたXeon Wがリリースされていたので、実際にはCore Xがなくなる文をXeon Wがカバーするということになると考えられます。

具体的には、おそらくXeon W-2300シリーズになるであろうSapphire Rapids-Xが、Xeon W-2200番台とともにCore 10000X番台の後継も担うということです。

チップセット

少し前にでたお話を思い出します。Sapphire Rapids-Xのチップセットの話です。

IntelはこれまでCore X系統に対応するチップセットをX199やX299のような形で付番していましたが、Sapphire RapidsではIntel W790になるとのこと。付番法則としてはメインストリームのIntelチップセットと似ており、Intel 700シリーズのチップセットの一部として登場するとさえ言われました。

ただ、Intel 700番台は、第13世代Raptor Lakeに対応するチップセットなんですよね。Sapphire Rapidsの世代的な立ち位置がちょっとわかりにくくなっているのはこれが原因でしょうか。

登場時期

Sapphire Rapids-Xの登場時期は2022年の第3四半期頃になる模様。次期的に見ればRaptor Lakeよりかは早めに登場することにはなりそうです。

関連リンク