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Intel、2030年までに1パッケージあたり1兆トランジスタを目指す 〜 ムーアの法則は続くと主張

出典:Intel

錦です。

Intelは、IEEE International Electron Devices Meeting(IEDM)2022でいくつの技術を発表しました。

トランジスタ

Intelは、2030年までに1パッケージあたり1兆トランジスタを目指すとしています。トランジスタの数は比例とまでは言いませんが、基本的に半導体の性能に影響します。

おそらく1兆のトランジスタが実現するのはコンシューマレベルのSKUではなく、サーバーやHPCやのような大規模プロセッサであることが想定されます。

現在の大規模プロセッサのトランジスタは、Intelの「Sapphire Rapids-Max」がパッケージあたり1000億、Appleの「Apple M1 Ultra」が1140億、NVIDIAのHopperに採用される「GH100」GPUが800億、AMDの96コア「Genoa」が770億程度(Zen 4 CCDあたり64億程度)となっています。この内、Apple M1 Ultraについては、この2倍スケールの「Apple M2 Extream」のようなものが用意されている可能性があるため、多くて2000億、大規模プロセッサの平均としては1000億程度が主流です。

1兆というとこの10倍になりますから、かなりの高密度にする必要があります。Intelはこの密度について、「ハイブリッドポインティング技術」を活用することによって10倍の性能・電力密度を実現するとしています。更に、ピッチを3μmまで抑えることによってSoCレベルのインターコネクトの密度、帯域幅を実現するとしています。

また、半導体材料についても3原子分の暑さの2D素材を用いるGAAFETを活用するそう。GAAFETはおそらくIntelではRibbonFETという名前でIntel 18Aプロセスから実用化されるはずです。


Intelはハイエンドクラス向けにCPUやらGPUやらをワンパッケージ化する計画を明らかにしています。おそらくこれを実現したいのだと思います。ただ、Intelの試みはとても興味深いものであり、ダイではなくパッケージとしていることから割と現実味があるなぁと思ったりもしています。

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