錦です。
Bloombergによると日刊工業新聞がTSMCが日本に2つ目の工場の建設を計画していると報じていることがわかりました。
TSMCの日本進出
TSMCの日本の工場は熊本県に建設されており、現在工事中です。2024年末に稼働を開始する予定となっており、ここで生産されるチップは基本的に16nm程度の比較的古いプロセスです。基本的には国内の需要に応えます。
そして、2つ目の工場についてはこれまでもいくつか話があり、去年の末には自民党の半導体戦略推進議員連盟の事務局長を務める関芳弘衆議院議員によって2つ目の工場が示唆されていました。
2つ目の工場
2つ目の工場については、1つ目の工場と同等の規模になり、人員や設備を共有できる点を重視しているとしており、年内に詳細を決める方針であるとのことです。
経済産業省はBloombergの取材に対して「報道は承知しているがこの件についてはコメントできない」と回答しています。
新しい工場では5nm~10nmの先端プロセスルールを製造するとしています。といっても台湾や米国の工場とは違い、3nmのような最先端な工場ではないようです。日本で5nmを要求する企業があるかは不明ですが、輸出になるのでしょうか?(あるいは台湾・米国工場のバックアップ的な存在になるのか?)
日本国内では2nm計画進む
国内では、トヨタ自動車、デンソー、ソニー、NTT、NEC、ソフトバンク、キオクシア、三菱UFJ銀行が出資するRapidusがIBMと提携し2nm以下の製造を目指しています。もしこれが実現すれば、台湾TSMC、韓国Samsung、米国Intelに続き、日本Rapiudusという新しいファウンドリができることになり期待されています。