錦です。
Windows7のサポート終了が来年1月に迫る中、Windows10の移行についてもかなりせかされています。
そもそも、Windows7とWindows10が大きく違うというのが問題点。どんな問題があるのか、では見ていきましょう。
アプリケーションの互換問題
まず、これ。Windows7からWindows10のアップグレードは、WindowsXPからWindows7へのアップデートと勝手が違います。
32bitから64bitへ
Windows7リリース直後の時代は64bitが始まったばかりで、32bitが主流でした。しかし、今ではスマホやMacを中心に脱32bitを掲げるほど64bitが主流になっています。そんな時代に生まれたのがWindows10です。Windows10は64bitに合わせて内部システムが大きく変わっています。
WindowsXPから7の時のようにOS入れ替えてちょっと手を加えてさぁ完成とはいかないようなのです。
InternetExplorerの終了
Windows10には、InternetExplorerが付属しているものの、MicrosoftEdgeが中核のブラウザになります。Windows7ではInternetExplorerが中核でした。
InternetExplorerには多数の独自仕様があり、IEでしか読み込めないHTMLタグがあったり、JS命令があったり。MicrosoftEdgeはChrome同様かなり忠実なブラウザのため、IEの仕様と互換がありません。
じゃあ、Windows10にもIEが付属してるならいいじゃん とは言い切れません。理由は、Microsoft内部でIEの排除が進んでいるからです。先日もTwitterでトレンド入りしたMicrosoftの幹部が「IEを使わないで」というメッセージ。正直 いつIEのサポートが終了してもおかしくない状況です。急にサポートが終了したところでそこからすぐにChromeやEdgeに乗り換えれるか。それはできません。
WindowsXPから7の時に必要なかった Webアプリの大きな変更も必要になってきました。
アップデート問題
さて、これらの二つを克服したとして、最後の問題がWindows10のシステムです。
Windows10はWaaS(Windows as a Service)というシステムを取っています。これは、Window10に定期的にアップデートが来るよ。というものです。
どういうことかというと、Windows10は、半永久的なサポートが約束されています。それは Windows10をアップデートし続ければの話です。
Windows10は、月一回 定例アップデートとして、脆弱性の修正プログラムが配布されます。これだけ聞くと「いいじゃん」ってなりますが、問題はあともう一つ。年に二回 大型アップデートが配信される。こちらがかなり問題です。
しかも、その大型アップデートを適用しないとサポートが終了するという。
Windows10のサポート
Windows10は、年二回の大型アップデートリリースごとにアップデートすれば18か月サポート期間が延長されます。FallCreatorsUpdateは、2017年10月にリリースされたので18か月後、つまり今年の4月にサポートが終了します。このように、大型アップデートリリース後18か月はサポートされますが、それ以降は最新のものにアップデートしないといけないというわけです。
この大型アップデートは、WindowsUpdateで「機能更新プログラム」として提供されます。
話は元に戻ってこのWindows10の大型アップデート。昔でいうところの サービスパック であり、もちろんこのアップデートごとに内部システムが変わったり 互換性がなくなったりするので、「Windows7からの移行が終了した これで数年は安心」とはなれず「Windows7からの移行が完了した じゃあ次はWindows10 ○○Updateにそなえよう」になるわけです。
IT管理部門がかなり深刻な問題に陥ります。
ただ、18か月の猶予があり、18か月間はサポートが続くので、例えば1709から1803 1809を飛ばして、1709のアップデート終了とほぼ同時にリリースされる1903にアップデートするという(つまりは2つ飛ばしで更新していく)方法もありだというわけです。
こうしてみると、Windows7のサポート終了はかなり深刻な問題であることがわかります。今後一年間 Windows10へのアップデートは重要なトレンドになりそうです。