錦です。
Moore's Law is Deadの動画によると、Ryzen Threadripper 5000シリーズが11月に発売されることがわかりました。
- Ryzen Threadripper 5000
- Ryzen Threadripper 5000 PRO
- Chagall X3D
- Zen 4ベース Ryzen Threadripper
- Trento
- 関連リンク
Ryzen Threadripper 5000
既存のリークでは8月に発表されるとされているRyzen Threadripper 5000シリーズ(Chagall)。実際に具体的な販売日などはまだわかっていませんが、大体8月から9月にリリースされるという情報でした。
ただし、Moore's Law is Deadがリークした情報によると、11月に発売されるというふうになっていますね。8月が発表と考えると、発売は8月後半から9月。遅くとも10月と考えるのがおそらく考えやすいと思いますが、発表から発売まで1ヶ月前後が平均のAMDが、8月発表した製品を11月に発売するのは奇妙です。同動画内では信憑性が高いとしています。
そして、Chagallの最上位「Ryzen Threadripper 5990X」は64コアになるとのこと。これは既出の情報と変わらずということになります。8コア×8チップレットで合計64コアになるということで間違いないでしょう。
その他、シリーズを通してのIOの仕様は、メモリが4チャネル・PCIeが64レーンで変わりません。おそらくメモリの最大容量も256GBで変化ないのでしょう。この記事の後半で書きますが、PROとPROなしのThreadripperは区別されているみたいです。
Ryzen Threadripper 5000 PRO
Ryzen Threadripper 3000シリーズにも存在したPROシリーズ。どうやら5000シリーズにもPRO版が登場するようです。
通常のRyzen Threadripperが4メモリチャネル・64レーンPCIeにサポートがとどまりますが、こちらは8メモリチャネルと、128レーンのPCIeをサポートします。また、仕様が若干強化されており、クロックは通常のスリッパよりも高いとのこと。一応、PROモデルなので、コンシューマーレベルでのRyzen PRO同様にメモリのフル暗号化などのセキュリティ機能を有しています。
PRO版は2022年1月に登場するとのことで、CESでの登場になることが予想できます。
Chagall X3D
そして、話題はもう一つ。AMDはAMD 3DV-Cacheを既に発表しています。これは、同社の新しいパッケージング技術で、CCD(チップレット)にL3キャッシュ層を重ねることにより、キャッシュの大容量化を実現するという技術です(っていう説明であってるかな)。1層あたり64MBのキャッシュが搭載でき、2TB/sの帯域を持っています。CPUチップレット自体では最大32MBのキャッシュが載っているので合わせてCCDあたり96MB。複雑な話は置いといて大容量なキャッシュを搭載したやつって考えていただければいいと思います。
この技術ですが、どうやらChagallにも投入される模様。ただし11月にリリースされるChagallはこの技術は採用されず、この技術が採用されたChagall X3Dは2022年後半までの登場とされています。
余談ですが、Zen 3+のデスクトップ版とHEDTがスキップされているので、このV-Cache版がクロックとかの仕様も引き上げられて、Zen 4までの時間稼ぎに投入されることになると私は考えています(そう考えれば、AMDは2023年まで1年おきにThreadripperをリリースすることが出来ます)。
Zen 4ベース Ryzen Threadripper
ついで、Zen 4をベースとしたRyzen Threadripperの話。一応、Chagallの後継となっており、Warhol同様、Zen 3+はスキップされたものと見られます。
で、Zen 4ベースのThreadripper、おそらく7000シリーズになると見られるこのシリーズのコードネームは・・・まだわからないみたい。
Zen 4世代のEPYCは2つあります。最大96コアの「Genoa」と最大128コアの「Bergamo」。この内、Ryzen Threadripper 7000がベースとするのは96コアのGenoaの方。Bergamoはクラウド向けでありワークステーション向けのベースにするのは難しそうな気がします(クロックと消費電力あたりの問題で)。で、Threadripper 7000シリーズはGenoa同様に96コアになるとのことです。
ちなみに、この世代でソケットとパッケージのサイズと形、そしてチップレット構成が変わります。Zen 4でもチップレットあたりのコア数は8コアで変わらないため、チップレットが8個から12個に増えるというわけです。それによってパッケージが巨大化。正方形に近い形になるのではないかと言われています。
登場時期は2023年となっています。そもそもZen 4のメインストリームの登場が来年の年末なので、2023年の今頃かもう少し後になりそう。少なくとも後2年は待つ必要があります。
Trento
順番は前後しますが、Trentoというシリーズの話。こちらはZen 3 EPYCのシリーズみたいですが、ChagallやMilan-Xとは違うソケットを持っているとのことです。また、これをベースにしたThreadripperはないとのこと。そもそもこのシリーズ自体かなり謎なんですが。