錦です。
NVIDIAはCESで、モバイル向けのGPUを拡充しました。
モバイル向けハイエンドGPU
まずは仕様を見ていきましょうか。
RTX 3070 | RTX 3070 Ti | RTX 3080 | RTX 3080 Ti | |
---|---|---|---|---|
CUDAコア数 | 5120 | 5888 | 6144 | 7424 |
SM数 | 40 | 46 | 48 | 58 |
RTコア数 | 40 | 46 | 48 | 58 |
Tensorコア数 | 160 | 184 | 192 | 232 |
ブーストクロック | 1290~1260MHz | 1035~1485MHz | 1245~1710MHz | 1125~1590MHz |
メモリ | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6 16GB GDDR6 |
16GB GDDR6 |
メモリバス | 256bit | 256bit | 256bit | 256bit |
消費電力 | 80~125W | 80~125W | 80~150W | 80~150W |
「RTX 3080 Ti」はRTX 3080を超えてラップトップ最上位製品に、「RTX 3070 Ti」はRTX 3070とRTX 3080の中間の製品になりました。
RTX 3080 Tiは、RTX 3080では8GBメモリでも構成可能だったのに対して、16GBが必須となっています。その他のメモリ仕様はおそらく変わりないと思います。
また、RTX 30番台全体として導入されているcTGPによるクロックの他段階調整については、RTX 3080 TiおよびRTX 3070 Tiにも導入されており、デバイスメーカーはデバイスの熱設計に合わせてクロックを上げ下げすることが出来ます。
RTX 3070 Tiは80Wで最大1035MHzに、125Wで最大1485MHzで駆動し、この間でクロックを調整できます。RTX 3080 Tiは80Wで最大1125MHz、150Wで最大1590MHzで駆動し調整できます。
RTX 3080 Tiは、ゲーミングGPUとしてはTuring世代の最上位グレードであるデスクトップ向けTITAN RTXよりも高速で、1440pが120fps以上で動作するえげつない性能を持っています。搭載デバイスは2499ドル、おおよそ25〜26万円から販売され、2月1日に解禁されます。搭載製品はCESでいくつか登場していますので今後気になった製品はNishiki-Hubでご紹介します。
RTX 3070 Tiは、RTX 2070 Superよりも1.7倍高速であるとのこと。1440pのウルトラ設定でが100fpsで動作する、RTX 3080やRTX 3080 Tiと比べれば劣りますが、ハイエンドとしての性能を持ち合わせています。搭載デバイスは1499ドル、おおよそ10万円台後半以上で取引され、2月1日に解禁されます。
第4世代Max-Q
Max-QはNVIDIAが省電力GeForce向けに採用しているGPUの技術で、薄型ラップトップのために効率的にGPUを動かすためのデザインです。
第4世代Max-Qは「CPU Optimizer」「Rapid Core Scaling」「Battery Boost 2.0」の3要素がトピックされています。
「CPU Optimizer」は、CPUベンダーと協力して作られたフレームワークのもと、GPUがCPUを効率化し、CPUが効率的になることによってGPUがその分の電力を使いゲームパフォーマンスを向上させるというものです。これは、ゲームプレイ時にはCPUよりもGPUのほうが重要で性能も電力も必要であるために作られています。
「Rapid Core Scaling」は、クリエイティブ系のユーザーに対しての機能だそう。GPUがリアルタイムでソフトのGPUへの要求を監視し、ソフトが使う分だけのコアを使用するというもの。これによって無駄なコアの駆動を防ぎ、アクティブなコアの性能を高めることによってクリエイティブ性能を最大3倍向上させることができるそう。
「Battery Boost 2.0」は、AIがシステム全体を監視し、GPUとCPUの電力使用、バッテリーの放電、画質、フレームレート最適なバランスを導き出します。これにより、Battery駆動時に優れたゲームプレイを実現、バッテリー駆動時間を最大70%向上させるとしています。
NVIDIA Studio
また、同時にクリエイター向けに、「NVIDIA Studio」ノートPCを発表しました。これは、NVIDIAが性能や品質、機能などを保証したものです。
NVIDIA Omniverse*1を組み合わせることで、バーチャル空間を構築できるともしており、イベントでは48時間の時間制限に仕事を間に合わせる姿を描いたプロモーションが上映されました。