錦です。
VideoCardzによると、iGPU Extremist(@Emerald_x86)氏が、昨月末にDellのモバイルワークステーション「Precision」シリーズの部分的な仕様をツイートしていたことがわかりました。
ADL-HX, Intel Arc 90/125w. Launch around Computex? pic.twitter.com/gt4kQkLXG3
— iGPU Extremist (@Emerald_x86) March 27, 2022
CPU
今回注目すべきは、画像右側のPrecision以下が黒塗りされた部分です。
CPUの部分に「8 core Alder Lake HX 55w Core i7/i9 Processors 55W Alder Lake PCH-S」と書かれていることがわかります。個々から具体的な仕様はわかりませんが、8コアCPUという部分から深堀りしていきます。
まず、現段階でAlder Lake-Hの最上位「Core i9-12900HK」のコア数は6P8E(14C20T)となっています。デスクトップ向けと違い、Pコアが最大6コアに減らされているのがモバイル版の特徴であり差別化です。今回ツイートの画像で示されている「8 core」というのはおそらくトータルのCPUコアではなく、Pコアのコア数であると考えられます。
ちなみに、Alder Lakeのモバイル向けラインナップには、現在登場している45W帯Hの更に上位に55W帯のHXのがあると見られています。この55W帯ではHに採用されたダイではなく、Alder Lake-Sに採用されたダイを搭載すると一部で考えられています。そして今回登場した話もHX。55W帯の存在を裏付けるものかもしれません。
ラインナップの話で、ツイートの画像1枚目にはCore i7/i9としか書いてないんですが、2/3枚目にCore i5-i9と書かれています。以前の情報では、Alder Lake-HXにはi7とi9しか存在しないという話でした。
一つ補足しておくと、左側に示されている「Precision 7760」というのは最新の世代ではありません。つまり、このスライドの情報は若干古い可能性があります。
GPU
GPUについての成功です。スライド右側のGraphicsの欄には、Quadro 1000/3000/4000/5000のそれぞれの後継と、GeForce RTX 3080の後継と書かれているとともに、Intel DG2 SKUと書かれています。DG2とは、そのままArc GPUのことを意味しています(DG1はIris Xe Max GPU)。
注目すべきは、2枚目と3枚目の画像で、Intel Professional Graphicsと書かれています。プロ向けのGPUすなわち、NVIDIAのQuadroやAMDのRadeon Proに準じるGPUということです。なお、このGPUの存在は既にIntelから明らかにされていて、今年第3四半期に登場する予定です(つまり、このPrecision自体直近で登場するわけではないということです)。
消費電力ですが、2枚目には125W、3枚目には90Wと書かれています。これは情報が変わったってより、GPUのSKU自体が違うラインナップであると考えたほうが良さそうですね。
このツイートと同時期に投稿されたITHomeの記事では、Precision 5470というこれまた未発表の下位モデルのスペックを掲載。こちらには「Intel Arc A30M Pro Graphics」と書かれています。Coming soonと書かれており、vRAMの容量は記されていませんが、同グレードのGPUにRTX A1000が書かれていることからエントリ向けなのは確かなようです。
Intel GPUの名付け方はミドルハイエンドがわかりやすく、Intel Aabcみたいな感じで、世代はAの部分(Aが第1世代、Bが第2世代...)、aの部分で、グレード(7/5/3)、そしてbcの部分では型番という感じ。それに当てはめると、Intelのプロ向けGPUは「Intel Arc A50M Pro」みたいなかんじになるんでしょうか?